ゴルゴ「キュゥべえだと……?」(改稿版)第一部

1 :56513:2017/04/24(月) 04:51:31.38 ID:fh14YDJqQ
「キュゥべえだと……?」

「そうだっ! 失踪した私の娘の日記を見るとあの子はキュゥべえという奴に魔法少女にされたせいでおかしくなってしまったんだ! 読んでいると初めは楽しげだったのに途中から内容が変になっていく。その日付は私達があの子の異変に気づき始めた頃とも合致するんだ!
 たっ、頼むっ! 何としても奴を始末してくれっ! この得体の知れない奴を見つけ出し、殺すことの出来そうな男はあなたの他にないんだっ!」
「……」

 ゴルゴは公園の木に背をもたせかけながら、目の前で熱を振るって語り続ける男性の言葉を黙って聞いていたが、やがて指につまんだ葉巻を口から離して煙を吹き出すと、ゆっくりと口を開いた。
「その日記はあるのか……?」
「もちろん持ってきてある! 読んでみてくれ!」
 男性はゴルゴの声に応えて、半ば白くなった頭を側面をゴルゴの方に向けながら、脇に抱えていた革鞄から慌ただしい調子で学生ノートの帳面を取り出した。

 ゴルゴは男性から日記を受け取ると、人差指と中指で葉巻をつまんだままパラパラと開けていき、目を通していく。
「……」

 男性は目を大きく開き、手を広げ、口から唾を飛ばさんばかりになおも熱心にゴルゴに語りかけた。
「どうだっ!? 世界的スナイパーの君にこういう話をしても荒唐無稽と思われるかもしれないが、私にはその日記は真実を書いているとしか思えないのだ!」
「……」

 ゴルゴはなおもしばらくパラパラと目を通し続けていたが、やがてパタンと日記を閉じると、低く太い声で目の前の相手に向かって言った。
「……いいだろう……。依頼を受けよう……」

 男性の顔が喜びにパッと輝いた。
「おおっ! 感謝するっ! ゴルゴ13!」

136 :56513:2017/04/30(日) 06:51:15.47 ID:cim9vTGHz

「結構だ……」

 女店員が続けて給じようとした砂糖とフレッシュをゴルゴが辞退し、彼女が去っていくと、
ほむらはゴルゴが注文し、何も加えないままのブラックコーヒーを眺めてフッと軽く微笑んだ。

「コーヒーね……。私も飲みたいのだけれど……」

「……

 カフェインの摂取は不静脈につながることがある……。持病の心臓病か……?」

 過剰に張り詰めた空気を和らげようかとするかのように声を発するほむらに対し、
ゴルゴはそんな相手に同調しようとしない、変わらず厳しい眼差しで彼女を見つめながら、ナイフで刺すかのように鋭く容赦なく言葉を返した。

「!」

 ハッと目を見開くほむら。

 コーヒーカップを持ち上げ、今にも口に持って行こうとしていたゴルゴだったが、目の前の少女に言葉を投げると途中でソーサーにカップを戻し、胸ポケットから折りたたんだ紙を取り出した。
開けるとほむらの目の前に突き付ける。

 紙はパソコンからプリントアウトしたもので、そこにはデータの文字情報と共に、眼鏡をかけた、見滝原中学校に転校前の暁美ほむらの顔写真画像が写っていた。
三つ編みに眼鏡。顔のしまりがなく、おどおどと内気そうな表情だ。

 ゴルゴは彼女にプリント紙を突き付ける動作と同じように、目の前の相手を視線で切り裂くかのように鋭く見据えながら、なおも厳しく言葉を発する。

「……お前は一体何者だ……?」

10 :56513:2017/04/24(月) 05:03:24.74 ID:fh14YDJqQ

 ダーン ダーン
 再び銃声が鳴り響く。バタバタとまた何体か薙ぎ倒されてゆき、それを受けて彼らは蜘蛛の子を散らすようにてんでバラバラに逃げようとし始めた。
それでも、周囲の仲間たちにぎっちり囲まれた状態から逃げ出すのは容易でなく、逃げ出すのがままならない中央の何体かがまた追加の射撃で倒されてゆく。

 ダーン ダーン ダーン ……
 目の前の事態の顛末に驚き、どうやら窮地を逃れ得そうだと半ば安堵を感じたゴルゴだが、銃の音に本能的に目を厳しくし、身構えた。
右手に持った拳銃は銃口を上に向けながらも、胸の辺りの高さで力を抜くことなく構えられている。
だが同時に、普段聞きなれないその乾いた銃声と、辺りに立ち上る派手な濃い硝煙臭から違和感を覚えてもいた。

(……これは……マスケット銃か……?)
 倒れた十数体を残し、小動物達は次々に左右に散って行った。
ぽっかりと空けられた空間を通って、倒された獣達の死体を踏み分けるようにして一人の少女が真っ直ぐにゴルゴに向かって歩みを進めてきた。

94 :56513:2017/04/27(木) 01:50:54.82 ID:2sm/SsnNJ

「……」
 ゴルゴは片手に持った鞄を地に置くと、彼女にゆっくり近づき、しゃがんでズボンの裾をめくり、左足に装着したナイフポーチからサバイバルナイフを取り出した。
彼がほむらを拘束した黄色いリボンに刃をかけようとすると、
「――待って……! それでは断ち切ることはできないわ……。私の手にナイフを近づけて――!」
「……」
 急に身を離し、ほむらの方をじっと見つめるゴルゴを、彼女は何が起こったか理解できないように目を見開いて数瞬見返していたが、
やがてぱちぱちと瞬きし、すっと息を吸うと、得心したように説明を始めた。
「私達魔法少女の作り出した魔力物質や、ここにいる魔女といった存在に対しては普通の道具では役に立たないの。私たち魔法少女が魔力を与えないと」早口でまくしたてる。
「――警戒する気持ちはわかるわ。でも私はこんな状態だし、何もできない。時間がないから早くっ……!」
「……」
 ゴルゴはゆっくりと、拘束されたほむらの後ろ手にサバイバルナイフを近づける。
「刃の方を私の手にっ……!」
指示通りにすると、
パアァァァァッ
ゴルゴの手に持つサバイバルナイフが光を帯び始めた。

95 :56513:2017/04/27(木) 01:51:57.57 ID:2sm/SsnNJ

 ブツッブツッ
 ゴルゴは光り輝いた刃で手際よくほむらを拘束する大きなリボン紐を断ってゆく。
やがて、脚、胴と全ての結束を断ち切り、ゴルゴは腕を上げてほむらの体を抱え降ろした。
年齢に似つかわしくない冷たく堂々とした態度だが、体の方は10代前半の少女らしく華奢でいたって軽いものだった。
 縛りを解かれたほむらはあちこちの体のしびれを取るかのように軽く腕と体をほぐし動かしていたが、やがてゴルゴを見上げて声を発した。
「礼を言うわ。今回は危ないところよ」
「これをやったのは、魔女なのか……?」
「いいえ、マミよ」
「……」
 黙ってほむらの方を見下ろすゴルゴだが、彼女は複雑な状況の説明には頓着しないという風で、
「今はそれより先に進んでマミを救い出さなければいけないわ」
強く言い放つと、上に向けた手の平からにゅっと、伸び立った銀の台座付きの装飾に覆われ、その表面に沿った枠から紫の光をのぞかせる宝石を取り出した。
彼女がそれを目の前に持ちあげ、強く見つめると、
 パアァァァァァァッ!
ほむらの姿が光を帯び、裾や袖など鋭角的なデザインの、インディゴブルーと灰青色の二重のカラーを持つセーラーシャツ姿の魔法少女の衣装に変身した。

140 :56513:2017/04/30(日) 06:59:55.46 ID:cim9vTGHz

 見滝原ビジネスホテルの最上階の一室。

 シャワーを浴びたゴルゴは備え付けのバスタオルで体を拭いて洗面所から出ると、下着一枚の姿のまま電気の消えた居間のベッドに座り込む。
重みでベッドのスプリングが軋んだ。

 シャワーを浴びた熱気を夏の夜の暑さのなかで冷ますにはこの格好が一番よかった。
開け放した窓からひんやりした爽やかな夜気が吹き込んできて、火照った体をほどよく冷ましてくれる。

 シュボッ

 半ば閉ざされた洗面所の戸から明かりが漏れ出た薄暗い室内にライターの火がきらめき、カポラル葉巻の先に火をつける。
窓から見える見滝原の繁華街の夜景に目をやりながら、ゴルゴは先ほどのほむらとのやり取りを思い出していた。

29 :56513:2017/04/24(月) 05:30:01.68 ID:fh14YDJqQ

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52 :以下、VIPがお送りします:2017/04/26(水) 05:24:06.25 ID:ccOQ0v/X4

とりあえず保守

22 :56513:2017/04/24(月) 05:20:16.73 ID:fh14YDJqQ

「あらー? おじさま、お一人? よかったら一緒に飲まないー?」
 だらしない笑みを浮かべながら、媚びているとも、楽しげに挑発しているともとれる高く甘えた声で、ゴルゴに対し体をくねらせて流し目を送ってくる。
「……」
 目を閉じて黙ってコップを傾ける彼の横顔に拒否の態度を読み取らなかった女は、
今度は彼女からすると高いカウンターのスツール席に一席ごとにつっかえるように足を床につけながら先ほどまでの自席に戻ると、
そこから自分が口にしていたつまみ一式とグラスを取り、それらを持ってスツール後ろから店内を回り込んで、彼の隣の席に移動してちょこんと座った。
「私、早乙女和子。中学校の教師をやってるのよ」

122 :56513:2017/04/30(日) 06:26:06.62 ID:cim9vTGHz

「今度は油断しないわ」

 力強く言い放つと、両腕を低く広げ、開けた脚の膝を軽く曲げて腰を落とし、重心を低くしてぐっと迎え撃つ姿勢を取る。そんなマミに魔女は真正面から襲いかかった。

 ダーン ドーン ダーン

 乾いた破裂音の轟音が連続して鳴り響き、彼女の周囲に浮かぶマスケット銃の銃口から太い硝煙が立ち上る。その火薬の臭いが周囲の4人にも届いた。

 ドンッ ドスッ ドスッ

 顔に弾丸が続けて続けて命中し、魔女は痛みに目を思いきり閉じ、時に弾かれるように顔を大きく仰向けて悶える。

 魔法少女の強力な銃撃の連射でひるむ魔女の周囲の地面、壁面から長い黄色いリボンが何本も出てきた。
シュルシュルと伸び出してくるリボンはやがてその端の一部を魔女の体に触れさせると、草木に絡み付くツタのようにそれを手がかりに這い進んでいく。
嫌々をするように体をくねらせる魔女だが、
一本一本が細いリボンは数を重ねてびっしりまとわり付いていき、手足無く、
胴に絡んだそれらを引きちぎる手段を持たない魔女はやがてその巨大な頭と細長い胴体の全体を宙吊りにがんじがらめに縛られた。

116 :56513:2017/04/30(日) 06:16:50.72 ID:cim9vTGHz

カチッ

 突然、ピンクを基調とした結界内の派手派手しい光景が灰一色になり、今にも噛みつかんとする魔女の動きがゴルゴの目の前で宙に止まった。
空中で進む動きを停止させたのではない。こちらに向けて、先ほどマミに対してしようとしたのと同じように丸呑みにかじりつかんばかりの口をあんぐりと開けた姿そのまま、貼り付いたように空中に静止している。
その巨大な体の後ろ越しに、遠くにこちらを見る二人の女子生徒達
――恐怖の表情をしたピンクのお下げ髪と、体をねじりながらこちらに必死の目を向けている青髪のショートヘアの二人――
と、複数のマスケット銃を宙に浮かせて張り詰めた表情で駆けるマミの姿もあるが、彼女らも一様にその動きを空気に固着させたかのように静止している。
シンとした静寂がゴルゴの耳を打った。

71 :56513:2017/04/27(木) 01:00:43.52 ID:2sm/SsnNJ

 土曜日の夜8時。見滝原市内の早乙女和子が借りて住むマンションの自室。
 衣服や取り散らかされた紙類で雑然とした部屋で和子がデスクに向かって開けたノートパソコンで作業をしていると、
ピルルルルル
インターホンから、マンションのエントランス部での客の来訪を告げ知らせるベル音が鳴り響いた。

(こんな夜に誰かしら?)
 椅子から立ち上がり、各マンション室内に設置されたモニター付きのインターホンで、自動ロックで閉じられたドアが閉ざされたマンションエントランス部の監視カメラの画像を眺めると、
「!」
彼女は息をのみ、続いて大急ぎでロックを解除した。
 同時にだらしなくなっている室内着と髪の身だしなみを整え、室内に取り散らかされたものも目立つものは片端から大慌てで拾ってしかるべきにまとめていく。

119 :56513:2017/04/30(日) 06:21:23.95 ID:cim9vTGHz

 ゴルゴの視線に気づいたほむら。

「当てが外れて残念だったわね。あの通り奴はぴんぴんしているわ。前言ったでしょ? 奴は不死身だって。

 ――しかし今はこいつが大事よ」

 くいと首で今しがた避けてきた場所を示す。そこでは静止した魔女が大きな口を開け、一本一本がゆうに人間の上体ほどの大きさもある、
ギラギラの鋭利な薄い刃物のような歯をむき出しにしていた。もしあれに噛み砕かれたら問題なく胴体は真っ二つだろう。

(……!)

 振り返るゴルゴの額に改めて汗が浮かんだ。

 ほむらが再び口を開く。

「そろそろよ。時間が切れるわ」

142 :56513:2017/04/30(日) 07:02:16.34 ID:cim9vTGHz

 ほむらは再びさっと周囲を見回して一瞬の淡い光とともに魔法少女の変身を解くと、ここに入った時と同じ見滝原中学校の制服姿に戻った。

 彼女は続ける。

「――そのことはもういいでしょう。それより先ほどのあなたの戦いぶりを見て確信したわ。あなたなら私の願いをかなえるだけの力があるわ――」

 その後、彼女は魔法少女について語り始めた。あの獣のような姿をしたキュゥべえに選ばれた少女が彼と契約して魔法少女になること。
魔法少女になった者は魂が肉体から離れてソウルジェムと呼ばれる物質に取り込まれること。

 魔力の使用や負傷、感情の落ち込みによってソウルジェムが濁ること。それを浄化する、魔女が落すグリーフシードのこと。
そして、ソウルジェムが真っ黒に濁った時魔法少女自身が魔女になること。
つまり、今まで彼らが戦ってきた魔女は彼女ら魔法少女自身の成れの果てということになる。

 ほむらによるそれらの説明を聞いている間、ゴルゴの頭の中に、依頼者から受け取った彼女の娘の日記の中に書かれていた様々な見知らぬ言葉が去来した。
『ソウルジェム』『グリーフシード』『真っ黒に濁る……』

 ただ、ほむらは自分がいかにして魔法少女になったか、これまでどういう戦いを経験してきたのかは語らなかった。

130 :56513:2017/04/30(日) 06:39:41.33 ID:cim9vTGHz

――――――――――――――――――――――――――――――――

149 :56513:2017/04/30(日) 07:15:00.32 ID:cim9vTGHz

――――――――――――――――――――――――――――――――

「……」
 ゴルゴはカポラル葉巻を指に挟んだまま、ベッドの前に行き、上に放り出してある携帯電話を手に取ると、放たれる液晶画面の光を顔に浴びながら通話の操作を始めた。
 しばしの呼び出し音の後、男の陽気な英語の声が受話部の向こうから届いてくる。
「へい、旦那!」
「ジムか……? 25日以内に揃えてほしいものがある……」

 かけ終えたゴルゴは携帯電話をチャッと折りたたみ直し、ベッドの上に投げ捨てた。
 下着姿のまま窓の真正面に立ち直したゴルゴの全身に涼しく、心地よい夜気が再び吹き付けてきた。

                ――第1部完

108 :56513:2017/04/30(日) 05:59:51.86 ID:cim9vTGHz

 ダタタタタッ ガウーン ガウーン

 ビスビスビスッ ヒュンッ ヒュヒュンッ

「!」

 目を見開くゴルゴ。彼が最初から所有していた拳銃による射撃が使い魔達に衝撃を与えることなく吸収されていった。ライフルでなく、拳銃に狙われた方の彼らは意に介さずひょこひょこと、効果のない射撃を命中させられた体で二人に向かって迫ってくる。

「……」

 ゴルゴはその相手の動きを確認するやいなや、迷うことなく右手に持った拳銃を放り出し、一瞬の抜く手で懐からほむらから受け取った別の拳銃を取り出した。

 ガウーン ガーン ガウーン

 ビスッ ビスッ ビスッ

 彼の新しく手に持った拳銃による射撃で、再び使い魔達が倒されていく様をほむらはじっと見つめた。

(どうやら、私が即席で与えた拳銃への魔力が切れたようだけど――それに一瞬で気付いて即座に銃を持ち替えるとは――凄い判断力だわ……)

82 :56513:2017/04/27(木) 01:22:02.54 ID:2sm/SsnNJ

 ゴルゴの前で手と腕を振り、表情を変えて大仰に身振りを加えながら早口でまくし立てているのは、ゴルゴに電話で呼び出されたジムという男だ。
茶褐色の肌にくすんだ黒の縮れ毛、大きなぎょろついた目と厚い唇をしており、ぱっとあがらない風采だが、いかにも陽気で楽しげな男だ。
下にはベージュのチノパンツを穿き、白のTシャツの上に青地に白の細い線で格子模様が入った薄手の襟付き半袖ジャケットを着込んでいた。

87 :56513:2017/04/27(木) 01:37:06.54 ID:2sm/SsnNJ

――――――――――――――――――――――――――――――――

112 :56513:2017/04/30(日) 06:08:49.23 ID:cim9vTGHz

 咄嗟のことに固まっていた二人の女子生徒が思考を取り戻した。青髪の少女が目を丸くして、突然飛び込んでき、魔女と戦い出したゴルゴの方を見やる。

「――えっ……あのおじさん誰――? 前道で会った――? それに転校生?――」

 ピンクのお下げ髪の少女は事態の成り行きを理解できそうにないながらも暗い顔で不安そうに、今魔女に立ち向かっているゴルゴを見つめた。

「……」

 少し遅れて、呆然と立っていたマミが思考と判断力を取り戻した。はっとして、ゴルゴに向かった魔女の方を振り返る。

89 :56513:2017/04/27(木) 01:41:37.35 ID:2sm/SsnNJ

 やがて、一本の病棟の角を曲がると、
人のいない駐輪場に面した建物の壁の脇に以前何度か見かけた見滝原中学校の生徒が使っているスクールバッグが2つ置き去りにされているのが見えた。
「……」
 近づき、側の壁面を注意深く調べる。すると、以前見滝原市に入った際廃工場壁にあったのと同じような、カビに似た灰色に盛り上がった物質を見つけた。
以前はそれを調べるために触れようとした途端不可思議な空間に取り込まれ
――彼を救い出したときマミは”結界”と呼んでいた――、その中にいる使い魔と呼ばれる化け物達に襲われ、ゴルゴは窮地に陥った。

「……」
 しばらくゴルゴはじっとその得体の知れない物を見つめていたが、やがて鞄を持たず空いた方の片手をカビらしきものに近づけた。
 ――と、暗転、以前の夜と同じように、周囲の景色が歪み出し、彼は突然薄暗くもけばけばしい極彩色の世界に放り込まれた。

18 :56513:2017/04/24(月) 05:13:54.81 ID:fh14YDJqQ

 つい数時間前のあの事件の後、マミとは特にやり取りをすることなく別れた。
訊きたいことがないわけでもなかったが、キュゥべえとのお互いに対する警戒心から避けたのだ。
彼としては不注意なことに、事件と物事のあまりに意外な展開の連続に、一瞬露わにしてしまった感情を、あの奇妙な生き物に捉えられてしまったが、
いずれ’彼’がマミについていない、彼女が一人の時に接触する機会もあるだろう。
彼女は自分は中学三年生だと言ったが、魔法少女と名乗った彼女が砲兵服の’変身’を解き、一瞬でその中学校の制服姿に戻った時、その制服の型を覚えた。
それから探ればまた容易に彼女を見つけ出すことが出来るはずだ。

126 :56513:2017/04/30(日) 06:34:06.89 ID:cim9vTGHz

「暁美さんね? あなたにも感謝するわ。おじさまと一緒に戦ってくれたし、おじさまの武器にに力を与えてくれたわね?

 それに……」

 マミはじっと顔を俯ける。

「あなたの忠告通りだったわ。あなた達が来てくれなかったら私は本当に危ないところだった。今頃命を落としていたかもしれないわ。

 ありがとう」

 先ほどゴルゴに対してしたのと同じように深く頭を下げて謝意を示した。

21 :56513:2017/04/24(月) 05:18:36.85 ID:fh14YDJqQ

 彼がカウンターに肘をついて一人静かにコップを傾けていると、右の方から女のやかましく甲高い声が聞こえてきた。
 ゴルゴがそちらに顔を振り向けると、悪酔いしたのか、ショートヘアに眼鏡をかけた三十過ぎの女がバーテンに絡んでいるところだった。
「だーかーらー、目玉焼きが半熟か固焼きかなんて気にする男とは付き合えないわけ!
 わかる?こっちから振ってやったのよ? フン、どうせ母親がいつも半熟にしてくれたとかそんなのでしょ、あのマザコン野郎」
 こういった酔客の相手に慣れた風のバーテンは、手際よく手にしたガラスコップを磨きながら、時々適当に相槌を打つことで相手の話を流していた。

「……」
 ゴルゴの視線に気づいた女がふと彼に目を向けると、興味を持った風に半笑いを浮かべ、
カウンターに腕をかけることで間にいくつかあるスツールの上を体を滑らせて近寄ってきた。

7 :56513:2017/04/24(月) 04:59:24.70 ID:fh14YDJqQ

「……!」
 半径5メートルほどの距離まで包囲され、輪が狭まると、動物達の密度も濃くなり、隙間がほとんど無くなっている。
ゴルゴがはっと辺りを振り仰ぐと、左斜め後ろの高さ2・5メートルほどに、薄暗くはっきり見ることのできない天井のから奇妙に垂れ下がったロープの先端を認めた。
咄嗟に跳躍し、銃を手にしていない左手で掴むと、その勢いでググっと動いたロープの動きで小動物達の輪の囲みの一角の上を飛び越して脱する。

 小動物達は目と鼻のない顔でどうやってかゴルゴの動きに合わせて奇妙に振り仰ぐと、一瞬静止した後、今しがた彼らの上を飛び越えていったゴルゴの方へ方向転換をし、
再びピョンコピョンコと、今度はたった今彼が逃れてきた場所から追ってきた。
 走り去るゴルゴ。

90 :56513:2017/04/27(木) 01:43:48.80 ID:2sm/SsnNJ

(……!)
 再び結界内に取り込まれると辺りをさっと見回し、反射的に懐の拳銃に手をやったゴルゴだが、取り出した拳銃を眺めやると、
「……」
しばらく見つめ続けた後、黙って懐にしまい直した。

 壁面が陽炎のように揺らぎ、距離感のつかめない結界内をゆっくりと進んでゆくゴルゴ。マミ達が先に進んだはずだが、今歩んでいる回廊状の道は人気がなく、使い魔という魔物の気配もない。
「……」

6 :56513:2017/04/24(月) 04:57:56.63 ID:fh14YDJqQ

 ガウーン
 ヒュンッ
 銃弾が小動物の一体に当たったかと思うと、瞬間その中に吸収された。
「!?」

 ゴルゴの目が驚きに見開いた。数度、一発は同じ相手に、残りはその左右の別の相手に発射する。
 ガウーン ガーン ガウーン
 ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ
 撃った弾丸のいずれもが当たった相手に吸収されていくのを見ると、初めこの奇妙な空間に取り込まれた時と同じようにゴルゴの額に汗が浮かんだ。彼は唖然として今しがた撃ったはずの目の前の動物達を見つめる。
(銃がきかない……!?)

 銃が当たった影響を全く感じさせず、動物達は変わらずピョンコピョンコ鈍い動きで、ゴルゴに近づいてきた。今狙い撃った正面の他、左右と後ろからも次々に動物達は迫りくる。

24 :56513:2017/04/24(月) 05:23:09.58 ID:fh14YDJqQ

――――――――――――――――――――――――――――――――
「アオオーッ! アオオオーッ! こ、こんなの初めて! お願いっ! 私にあの男のことを忘れさせて!
 アオオオーッ!」
「……」
 和子のマンションの一室でベッドのスプリングが激しく軋んだ。

148 :56513:2017/04/30(日) 07:13:23.87 ID:cim9vTGHz

――――――――――――――――――――――――――――――――

「……」

 葉巻の煙を深く肺に吸い込み、また吐きだしてまたたく無数の明かりを見下ろしながらゴルゴは回想する。

――――――――――――――――――――――――――――――――

 喫茶店の席を二人揃って立つ前にほむらはあと一つのことを言った。

「――‘ワルプルギスの夜’という魔女がいるの。――空中を高く飛び、自然災害レベルの被害と犠牲を生み起こす最強の魔女よ――」

 ワルプルギスの夜――4月30日の夜から5月1日にかけて行われる、魔女の周回サバトの中でも最大規模の物の事だ――、不吉な名前だ。
誰が付けたかわからないが、ほむらの言う通り――彼女の口調ではそれこそ他の魔女たちなど問題にならないという風だった――最強の魔女というなら、まさに相応しい呼び名と言えるだろう。
 ほむらは付け加えて言っていた。

「それが一月後に来る」

54 :56513:2017/04/27(木) 00:25:14.39 ID:2sm/SsnNJ

広場で進めないので、こちらと両方、進められるほうで進めます…

47 :56513:2017/04/24(月) 05:58:14.56 ID:fh14YDJqQ

「あの……この子……知ってるんですか……?」
「ええ 、私の友達よ。ちょっと待ってね、もう無理かもしれないけど何とか治療してみるわ」
 おずおずと尋ねるまどかに対し、マミは年長らしく落ち着かせるように言うと、頭の髪飾りの宝石を外して手に持った。

 パアァァァァッ!
 マミが手にした宝石から黄色い光が強く出、それに照らされた小動物の体のあちこちの傷がぐんぐん治癒していき、最後には一番深かった額の傷もすっかり塞がっていった。
それを見て声を上げるさやかとまどか。
「うわっ……!」
「すごい……!」

 やがて、体の隅々まで治癒されたキュゥべえがぱっちりと目を開いて、愛くるしいクリクリした赤い目で見上げて言った。
「ふう、助かったよマミ。今回は危ないところだった」
「なんとかなったようね。よかったわ」

80 :56513:2017/04/27(木) 01:19:11.79 ID:2sm/SsnNJ

――――――――――――――――――――――――――――――――

86 :56513:2017/04/27(木) 01:29:17.24 ID:2sm/SsnNJ

「……」
「旦那? どうしやした?」
 通りの反対側にじっと鋭い目をやっているゴルゴにジムが声をかける。
 ゴルゴは立ち上がった。
「急用ができた……。レポートは受け取っておこう。これが今回の報酬だ」
 折り曲げ畳んで縛った札束をスーツの内ポケットから取り出し、目の前の相手に手渡した。
「へへ! 旦那は気前がいいから好きですや! またいつでも頼みますよ!」

 喜んで金を受け取ったジムは札束を大事そうに胸に押し当てて抱えながら、
椅子の脇に置いてあった鞄を手に取り、笑顔で腰を屈めて何度も振り返って会釈しながら去って行った。
 再び通りの向かい側に目を向け、二人の少女の走り去って行く後姿にじっと視線を走らせるゴルゴ。
「……」

2 :56513:2017/04/24(月) 04:52:33.23 ID:fh14YDJqQ

 5月の夜8時。
 ゴルゴの車は高速道路のインターチェンジを下りて見滝原市内に入ると、市の中心部に向けて街外れの物寂しい道を走り始めた。
車のヘッドライトと、ポツリポツリ立つ街灯、今しがた下りてきたばかりの高速道の散発的な照明に、彼が向かう先の市の繁華街からの距離を置いておぼろに薄められた光が混然となって周囲の朽ちた建物と、伸び放題の草の野原を照らし出し、
その人の手を離れた荒涼とした風景の中をゴルゴは黙然として車を走らせた。それほど速度を出してはいないが、夏の夜の草の香りを交えた夜気が、開け放した窓から風となって入って顔を打ち、心地良い。
「……」

「!」
 車で横を通過する際、街灯の明かりに照らされた、元は工場らしい廃屋の壁にチラリと奇妙な物を認め、ゴルゴは車を止めると車から降りた。

42 :56513:2017/04/24(月) 05:48:45.40 ID:fh14YDJqQ

「そいつから離れなさい」
 突然声が響いた。まどかが顔を上げると目の前に、ネックから出た濃いインディゴ・ブルーの物と、その下に上腕の一部まで覆う広い大きさの灰青色の二重の特殊なカラー、
二つに分かれた長い鋭角の裾を持つセーラーシャツを着、胸元にラベンダーの長紐リボンの飾りをつけた、まどかの同級生の暁美ほむらが現れた。
いつも学校で見るよりひときわ感情を感じさせない冷たい目付きで、人気なく寒々した、立ち入り禁止内の一角の薄闇にぞっとさせはするが、よく合うものがある表情だった。

「あなたは……。ひどいよ。どうしてこんなことするの!?」
「あなたには関係のないことよ」
 見上げて非難するまどかを意に介さぬように、ほむらは白いフリルの縁がついた灰青色のミニスカートから覗く部分を隠すようにして穿いた、
縦に紫の菱形が並ぶ黒タイツの脚をつかつかと進めて、まどかが抱きかかえた小動物の方に近づいた。

109 :56513:2017/04/30(日) 06:00:24.95 ID:cim9vTGHz

 ダーン ターン ガウーン ズガガガガーン ……

 二人が再び敵を掃討してそこを抜け、さらに前の廊下も駆け抜けると今までで最も天井高く広い広間に出た。
そこにはゴルゴも見知った見滝原中学校の女子生徒が二人おり、茫然とした彼女らの見つめる先、魔法少女姿のマミが呆気に取られて見上げたまま、
巨大な頭部から尾にかけて先細った、蛇のように細長い胴体を持つ人魂のような姿形をした、魔女と思しき浮遊した化け物の、白く鋭い牙を持つ巨大な口に今にも呑まれようとするところだった。

76 :56513:2017/04/27(木) 01:10:19.44 ID:2sm/SsnNJ

「でも明日は日曜だから大丈夫よ。できるだけ早く済ませてあとゆっくりしようと思ってたけど、あなたに会えるならどうでもいいわ」
「……」
 ゴルゴがむくりと起き上がる。
「どうしたの?」
 和子が怪訝な顔でそんな彼を見上げて言った。手持無沙汰になった、先ほどまで相手の太い胸板をもてあそんでいた手で、彼が起き上がる際まくれた掛け布団を、はだけた自分の胸を隠すために再び引き寄せる。

「飲み物でも入れようかと思ってな……。茶とコーヒーどっちがいい……?」
「そんなこと私がするわよ――」
 起き上がろうとする和子を制止して、
「いや……俺がやろう……」
ベッドから床に足をつけると、下着一枚の体でキッチンに歩き出した。
「もう! やっぱりあなた最高だわ!」

69 :56513:2017/04/27(木) 00:51:07.88 ID:2sm/SsnNJ

 ズザーッ
 ライトで辺りを照らし回りながらそばに停車したロールスロイス車の横で、仁美は胸の前に手を合わせ、立ち去っていった男の消えた辺りをじっと見つめ、やがて車のドアが開くそばでぽつりとつぶやいた。
「東郷様……」

33 :56513:2017/04/24(月) 05:37:14.24 ID:fh14YDJqQ

 ゴルゴは目の前に立つ少女の方を、普通の成人男性と比べて一回りも二回りも大きい巨躯でじっと見下ろしていたが、やがて、
「……いや……その必要はない……」
答えると、無表情に彼女から顔を逸らし、またもと歩いていた、彼女らと反対の方向へと歩み去ろうとした。そんな彼の横顔に少女は気がかりそうに軽く眉をひそめて、
「そうですか……もしお手伝いできることがあれば何かおっしゃってくださいね」
声をかけた。
「……」
 ゴルゴは振り返ることなく黙って彼女達の前から立ち去って行った。

68 :56513:2017/04/27(木) 00:49:50.08 ID:2sm/SsnNJ

「……」
 男は車の方を見ると、くると反対方向に体を向け、ゆっくり歩き出した。
 仁美と名乗った少女は細い糸で繋ぎ止めようとでもするように立ち去ろうとする彼に話しかける。
「あの……父とお礼をしたいのですけど……」
「……結構だ……」
 立ち止まる素振りも見せずに、低くそっけなく言葉を発して去ってゆく男の大きな背に向かって仁美は手を伸ばし、彼女を迎えに近づいてくる父の車のエンジン音に負けないように精一杯声を上げた。
「あの……お名前だけでも――!」
「……デューク・東郷……」
 男は彼女に背を向けたまま、それだけまた低く答えると、そのまま夜の闇の中に消え去っていった。

102 :以下、VIPがお送りします:2017/04/30(日) 05:50:02.82 ID:cim9vTGHz

 タタタタッ

 回廊を走って奥に進むゴルゴとほむら。

 ほむらは走りながら周囲をあちこち見回した。目付きが真剣な表情を帯びる。

(時間がたっているせいか、大分結界が完成されてきているようね……。この分じゃ使い魔の数も相当増えてそうだわ。間に合えばいいのだけれど……)

 なおも走り続け、二人が開けた場所に出ると、周囲の先の柱や起伏の陰からクッキーやキャンディーに手足が生やした外観の奇妙な姿の使い魔達が前方左右からぞろぞろと出てきた。

 目を見開くゴルゴ。

「!」

 ほむらも足を止め、銃を両手でチャキッと構え直す。

(来たッ!)

49 :56513:2017/04/24(月) 06:03:33.45 ID:fh14YDJqQ

「……」
 振り向いたゴルゴの視線を少女は真っ直ぐ受け止めた。

「……」
「……」

 しばらく見つめ合っていたが、やがてゴルゴの方がゆっくり口を開いた。
「……仮に――……仮に脊椎動物の哺乳類が眉間に深く傷を負ったとして――その生物が生きながらえるとでも……?」

 その言葉を聞いて少女は初めて軽く微笑むと、少し和らいだ顔立ちで元の冷たい表情に戻って言葉を続けた。
「――認めたようなものね。でも無駄よ。あいつはあんな程度じゃ殺せない。私も何度も試したもの」
「……」
 ゴルゴは黙って目の前の相手の言葉を聞いている。

「おそらくあなたの射撃の腕は相当なものでしょうけど、あいつは一発の銃弾ぐらいで到底殺せる相手じゃないわ。たとえ全身蜂の巣にしようと無駄だったもの」
「……
 その相手は……普通の生物ではないのか……?」

43 :56513:2017/04/24(月) 05:50:08.83 ID:fh14YDJqQ

 プシューッ
「!?」
「まどか!こっちこっち!」
 突然横から現れたさやかに吹きかけられた消火剤にほむらが顔を背けてひるむうちに、さやかは手にした消火器を放り出し、まどかに声をかける。まどかは促されるまま、さやかとともに小動物を抱きかかえて走り出した。

「今度は サイコな電波女かよ!
 ところでそれなに? ぬいぐるみじゃないよね? 生き物?」
「う……うん……私もよくわからないんだけど……」
 プシュッ
 ビスッ

104 :以下、VIPがお送りします:2017/04/30(日) 05:53:59.89 ID:cim9vTGHz

 ピンッ……ズガガガガーン

 真横からひょこひょこと使い魔達が集団になって寄せてきているのに気付いたゴルゴは拳銃を持った片手のまま懐に手を突っ込んで、手榴弾を取り出すと、歯でピンをくわえて外し、素早く相手の集団の方に投げやる。
魔力を持った爆破兵器は閃光とともに小さなお菓子姿の使い魔達を吹き飛ばした。ちらと一瞬横目で見やった後、また他方面の使い魔に対処する。
ビスッ ビスッ ビスッと次々に彼の発する銃弾が使い魔達に命中していった。
ほむらも遅れて攻撃に参加し、両手で銃の狙いを定めて近づいてくる使い魔達を狙い撃つが、しばしば隣の男のあまりに素早い掃討行動に唖然とするばかりだった。ちらちらと横に目をやり、敵の来襲よりは彼の攻撃行動に見入り、その眼差しに力を籠める。

(態度と物腰から出来るとは思っていたけどまさかここまでとは……)

104 :以下、VIPがお送りします:2017/04/30(日) 05:53:59.89 ID:cim9vTGHz

 ピンッ……ズガガガガーン

 真横からひょこひょこと使い魔達が集団になって寄せてきているのに気付いたゴルゴは拳銃を持った片手のまま懐に手を突っ込んで、手榴弾を取り出すと、歯でピンをくわえて外し、素早く相手の集団の方に投げやる。
魔力を持った爆破兵器は閃光とともに小さなお菓子姿の使い魔達を吹き飛ばした。ちらと一瞬横目で見やった後、また他方面の使い魔に対処する。
ビスッ ビスッ ビスッと次々に彼の発する銃弾が使い魔達に命中していった。
ほむらも遅れて攻撃に参加し、両手で銃の狙いを定めて近づいてくる使い魔達を狙い撃つが、しばしば隣の男のあまりに素早い掃討行動に唖然とするばかりだった。ちらちらと横に目をやり、敵の来襲よりは彼の攻撃行動に見入り、その眼差しに力を籠める。

(態度と物腰から出来るとは思っていたけどまさかここまでとは……)

75 :56513:2017/04/27(木) 01:06:40.98 ID:2sm/SsnNJ

 ゴルゴはちらりと開いたままのノートパソコンが置いてあるデスクの上に目をやった。
「仕事中だったようだが……」
「ええ、前も言った通り教職員は仕事が多くてね。
それにこの前はうちのクラスの娘がたちの悪い不良に絡まれたみたいで……。
危ない所でたまたま通りかかった男性に助けられたそうだけど、迎えに来た親御さんが伸びてる不良達を見つけて警察に通報して、
私も被害に遭った娘の担任教師として警察署に出かけたわ。
それなりに落ち着いた街だと思うけど、やっぱり夜の暗い街外れとなると物騒な面はあるのねえ……。
あ、そういえばその子が言うには、助けてくださった男の方は大柄でスーツを着た、とても目の鋭い方だったですって。
まさかあなたのことじゃないわよね。あははははは」
「……」
 ゴルゴは黙って天井に煙を吹かした。

144 :56513:2017/04/30(日) 07:07:41.05 ID:cim9vTGHz

 ゴルゴはちらりと開いたままのノートパソコンが置いてあるデスクの上に目をやった。
「仕事中だったようだが……」
「ええ、前も言った通り教職員は仕事が多くてね。
それにこの前はうちのクラスの娘がたちの悪い不良に絡まれたみたいで……。
危ない所でたまたま通りかかった男性に助けられたそうだけど、迎えに来た親御さんが伸びてる不良達を見つけて警察に通報して、
私も被害に遭った娘の担任教師として警察署に出かけたわ。
それなりに落ち着いた街だと思うけど、やっぱり夜の暗い街外れとなると物騒な面はあるのねえ……。
あ、そういえばその子が言うには、助けてくださった男の方は大柄でスーツを着た、とても目の鋭い方だったですって。
まさかあなたのことじゃないわよね。あははははは」
「……」
 ゴルゴは黙って天井に煙を吹かした。

12 :56513:2017/04/24(月) 05:07:15.71 ID:fh14YDJqQ

 ゴルゴはちらりと開いたままのノートパソコンが置いてあるデスクの上に目をやった。
「仕事中だったようだが……」
「ええ、前も言った通り教職員は仕事が多くてね。
それにこの前はうちのクラスの娘がたちの悪い不良に絡まれたみたいで……。
危ない所でたまたま通りかかった男性に助けられたそうだけど、迎えに来た親御さんが伸びてる不良達を見つけて警察に通報して、
私も被害に遭った娘の担任教師として警察署に出かけたわ。
それなりに落ち着いた街だと思うけど、やっぱり夜の暗い街外れとなると物騒な面はあるのねえ……。
あ、そういえばその子が言うには、助けてくださった男の方は大柄でスーツを着た、とても目の鋭い方だったですって。
まさかあなたのことじゃないわよね。あははははは」
「……」
 ゴルゴは黙って天井に煙を吹かした。

28 :56513:2017/04/24(月) 05:29:01.84 ID:fh14YDJqQ

 ゴルゴはちらりと開いたままのノートパソコンが置いてあるデスクの上に目をやった。
「仕事中だったようだが……」
「ええ、前も言った通り教職員は仕事が多くてね。
それにこの前はうちのクラスの娘がたちの悪い不良に絡まれたみたいで……。
危ない所でたまたま通りかかった男性に助けられたそうだけど、迎えに来た親御さんが伸びてる不良達を見つけて警察に通報して、
私も被害に遭った娘の担任教師として警察署に出かけたわ。
それなりに落ち着いた街だと思うけど、やっぱり夜の暗い街外れとなると物騒な面はあるのねえ……。
あ、そういえばその子が言うには、助けてくださった男の方は大柄でスーツを着た、とても目の鋭い方だったですって。
まさかあなたのことじゃないわよね。あははははは」
「……」
 ゴルゴは黙って天井に煙を吹かした。

72 :56513:2017/04/27(木) 01:02:40.38 ID:2sm/SsnNJ

 ゴルゴはちらりと開いたままのノートパソコンが置いてあるデスクの上に目をやった。
「仕事中だったようだが……」
「ええ、前も言った通り教職員は仕事が多くてね。
それにこの前はうちのクラスの娘がたちの悪い不良に絡まれたみたいで……。
危ない所でたまたま通りかかった男性に助けられたそうだけど、迎えに来た親御さんが伸びてる不良達を見つけて警察に通報して、
私も被害に遭った娘の担任教師として警察署に出かけたわ。
それなりに落ち着いた街だと思うけど、やっぱり夜の暗い街外れとなると物騒な面はあるのねえ……。
あ、そういえばその子が言うには、助けてくださった男の方は大柄でスーツを着た、とても目の鋭い方だったですって。
まさかあなたのことじゃないわよね。あははははは」
「……」
 ゴルゴは黙って天井に煙を吹かした。

60 :56513:2017/04/27(木) 00:36:25.99 ID:2sm/SsnNJ

 ゴルゴはちらりと開いたままのノートパソコンが置いてあるデスクの上に目をやった。
「仕事中だったようだが……」
「ええ、前も言った通り教職員は仕事が多くてね。
それにこの前はうちのクラスの娘がたちの悪い不良に絡まれたみたいで……。
危ない所でたまたま通りかかった男性に助けられたそうだけど、迎えに来た親御さんが伸びてる不良達を見つけて警察に通報して、
私も被害に遭った娘の担任教師として警察署に出かけたわ。
それなりに落ち着いた街だと思うけど、やっぱり夜の暗い街外れとなると物騒な面はあるのねえ……。
あ、そういえばその子が言うには、助けてくださった男の方は大柄でスーツを着た、とても目の鋭い方だったですって。
まさかあなたのことじゃないわよね。あははははは」
「……」
 ゴルゴは黙って天井に煙を吹かした。

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